油さしの中に少量のガソリンを入れて、キャブ内にガソリンを送り、キックすること数回、初爆が確認されたものの、エンジンは吹け上がらす、その後、もう一度、キャブを
車輌から取り外し、清掃、また組み付けるという作業を繰り返したが、結局、エンジンは掛からず、原因が解らなくなった。仕方がないので、本日の作業は終了。後日、
同じTDR250のキャブをyahooオークションで落札し、キャブの到着を待った。

平成25年3月、あれからTDRに手を入れる時間が無かったため、しばらく放置状態であったが、何とか時間が出来たので、作業を開始した。yahooオークションで落札
したキャブは、実働車取り外しということであったが、念のため、分解、清掃作業を行うことにした。そして、清掃が終了したキャブを車体に取り付け、ガソリンを送った。
『エンジンよ掛かれ!』と、心で念じながらキックすること数回、”パラララ・・・・ン”という音と共に白煙がもうもうと吹き上げる。今度は、エンジンが止まることなく掛かっ
ている。懸念していた片排現象もなく、好調なようダ!

平成24年10月、落札したTDR250(2YK)を浜松まで引き取りに行き、現車を見て驚いた。
部品取りと称してyahooオークションに出品されていたのだが、想像していたよりも保存状
態が良く、大きな欠品も無かったので少しの整備でこのまま乗れるのではないか。と感じた。
出品者さんより渡された軽自動車届出済証返納確認書を確認すると、前オーナーは平成7
年に一時使用を停止されているようだ・・・それから全くの放置状態だったと仮定すれば、か
れこれ17年間放置されていたことになる。しかし、このまま朽ちていくのには惜しい!浜松
から京都まで帰る東名高速道で、そう考えていた私は、このTDR250をレストアして、もう一
度元気な姿で街中を走らせてあげたい衝動に狩りたたれ、そうすることに決めたのであった。
まぁ、レストアと言っても、時間もお金も掛かるし、私はバイク屋ではないので、SSTなどの特
殊工具も持ち合わせてない。本格的なレストアは無理にしても、走れる状態にしようと思い、
レストアを始めたのであった。



   

日本全国ツーリング日和
TDR250レストア

その他、交換した部品は次の通り。

 ◆ シート表皮の張替え → シートが破れていたため純正の生地ではないが、張替えている。

 ◆ バッテリー新品交換 → 装着されていたバッテリーは、もちろん使用できなかったため、同サイズの
                    メ ンテナンスフリーのバッテリーに交換。

 ◆ ミラー取り替え    → 落札時より、ミラーが無かったため、他車のミラーを流用。

 ◆ 前後ブレーキOH   → 平成26年7月に、バイク屋さんで全後輪のブレーキマスターシリンダーと
                    キャリパーのオーバーホールをして頂いた。本来、私が作業したかったの
                    だが、仕事と家庭の事情により時間がなく、バイク屋さんに依頼した。

その1
外 伝

落札してから、まもなく2年が経とうとしている。今日まで仕事の合間を見つけて、
コツコツと仕上げていった。そしてようやく街中を走れる日が近づいてきて、嬉し
く思うと同時に、この2年間でTDR250が、今まで以上に好きになったようにも
思える。余談だが、地球温暖化の関係で環境が盛んに叫ばれる中、はっきり
言って時代を逆行している車輌ではあるが、だからこそ、今の250ccでは味わ
えない性能を持ち合わしているのも確かダ!
TDR250が発売された80年代後半は、バブルの真っ只中!そんな時代だから、
オンかオフかわからない車輌が販売できたのだと思う。当時の新車販売台数は
レプリカに押されて伸び悩んでいたと伺っている。そもそも新車販売が少ない車
輌なので、今後の入手は困難になるこが予想されるので、これからも愛着をもっ
て、大切にしたいと思っている。

その3
その2

どんなエンジンでも、原則は、”良い混合気”、”良い圧縮”、”良い火花”が揃っ
て、初めてエンジンが掛かるのである。従って、キャブレターを外す前に確認し
ておかなければならない点として、①圧縮があるかどうか? ②プラグから火
花が飛んでいるか?である。幸いにして①及び②は大丈夫であったので、早
速、キャブレターの分解作業に入った。
キャブを車体から外し、フロート室を開けると、鼻をつく異臭と、ガソリンが腐っ
たときに診られるねっとりした液体らしいものが出てきた。すぐさま、キャブクリー
ナーを吹き、腐った液体を分解、パーツクリーナーで洗浄すること数回、なんと
か使用可能レベルになった。次にジェット類を、先の尖った針金のようなもので
丁寧に穴の中を通していく。案の定、中で詰まっており、貫通させるのに苦労し
た。その他、ニードルやサクションピストンの動き等を確認、調整し、車体に組み
付けた。

キャブのOHと交換

年が明けて、平成25年1月、本格的にレストアを開始することにした。今回もお手伝いに来て頂い
たのは、昨年のR1ーZのレストアでもお手伝い頂き、本ホームページでもお馴染みの西邑 氏であ
る。
レストアを開始する前に、確認しておきたいのが、現在の不具合箇所の把握である。何せ、17年
間も動いていないバイクなので、見た目以上に厄介な点も多いはずである。

確認できる不具合箇所は次の通り・・・
①前後ブレーキのひきずり有り。  ②タンクのフュエールリッドが開かない。CRCで給油し、プラス
チックハンマーで叩く、また給油の繰り返しで何とか開いたが、中もサビだらけだった。 ③エアク
リーナーがボロボロ。触っただけでパサパサと崩れてしまった。 ④バッテリー上がり。 ⑤シート
表皮の破れ有り。 ⑥エンジン不動。 などなど。パッと見だけでも、これらの不具合が確認されて
いたのであった。

 

平成24年6月に、大手バイクショップ、レッドバロンさんから購入したTDR250。私の大のお気に入りの
バイクである。
私が購入したTDR250は、型式が『3NR』。国内仕様は『2YK』であるから、3NRの型式を持つこのTDR
250は輸出仕様であるのダ!車体番号から、私のTDR250は1989年式のカナダ仕様であることが判
明した。購入してから今日まで、大きなトラブルも無く、エンジンも快調そのものであるが、いかんせん20
数年前のバイクと言うこともあり、部品供給が心配になったため、yahooオークションで、部品取りに出来
そうなTDR250を探していた。そんなある日、yahooオークションで1台のTDR250に目が止まった。出品
されていたTDR250は、不動車で、長期間倉庫で眠っていたTDR250を、解体業者が買取り、オークショ
ンに出品されていたのダ。落札できるかが不安であったが、とりあえず入札。オークションが終了し、めで
たく私が落札したのであった。早速、出品者の方と連絡を取り、トラックを借りて、静岡県の浜松まで車輌
を引き取りに行った。

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とりあえず今日までで、”走る”、”曲がる”、”止まる”は出来るようになった。次は、外見のリフレッシュをしようと思う。まず上の写真を参照して頂きたい。
ご覧頂いたとおり、前後のホイールのスポークがサビている。曲がりや折れは確認出来ないが、それほど頑固なサビでもなさそうなので、サビ取り剤と
ワイヤーブラシで何とかなるかも知れない。タイヤの溝はあるが、所々、タイヤに小さなヒビが入っているので、タイヤも交換時期と思われる。
そして、アッパーカウルの右側に、パテで補修したような跡が残っている。アッパーカウルを取り付けてある六角穴のボルトの位置も、補修したような跡
が見受けられる。まぁこれは走行には支障をきたす訳でもないから、また時間のある時にでも、yahooオークションでアッパーカウルを落札して取り付け
れば良いだけの話である。

その他の交換、または補修しなければならない箇所は次の通り。
 
 ①
ミッションオイル交換・・・敷地内を走行したが、ギヤの入りは悪くない。しかし、放置していた期間を考えると、要交換である。
 
 ②
シリンダーヘッド部の水温センサー・・・根元から折れている。ハンダ等でくっつけるか、交換が必要。

 ③
チェーン&スプロケット・・・そろそろ交換時期。

 ④
タンクにエクボ状の凹みあり・・・機能的には問題ないが、やはり見た目が気になるので、補修したい。



以上である。
ここに記載した項目は、あくまで”走る”、”曲がる”、”止まる”の基本的な観点から修理した箇所と、修理や補修が必要な部分について記載した。よって、
本格的なレストアを行うのであれば、塗装も含めた整備が必要である。

【生き返ったTDR250】


※動画がうまく再生出来ない場合はこちらからどうぞ

【エンジンはTZRにも搭載された1KT】

【西邑氏と共に作業開始】

【アッパーカウルに補修跡が・・】

【フュエールリッドがサビだらけ】

その5
その4

キャブレター分解清掃・清掃と同時進行で、タンク内のサビ取りも
行った。車輌引き取り時は、フュエールリッドが開かなかった位、
サビが酷く、中のサビも大したものだった・・・この状態を打開して
くれたアイテムが、”花さかG”である。
サビ取りのケミカル用品としては、大御所のこの商品は、水で希
釈して使用でき、バイクのガソリンタンクであれば、どんな形状の
ものでも、ほぼ網羅しているのだとか。早速、この”花さかG”を使
用し、サビ取り作業を行う。1週間後、タンク内のサビが取れた上、
タンク内がコーティングされていたのには驚いた!!

エアクリーナも経年変化によるもので、スポンジがボロボロに
なっていた。新品の純正エアークリーナを発注しようとバイク
屋さんで納期を聞いたが、1~2週間ほど掛かるとのことだっ
たので、バイク用品店へ趣き、適合しそうなエアクリーナを探
した。そこで目にとまったのが、デイトナから発売されている
”ターボフィルター”なるものである。乾式ではあるが、通常走
行であれば十分であるため、これで代用すべく、購入した。
ちなみに、TDR250用のフィルターではなく、汎用品を、エアー
クリーナボックスの形に切って使用している。

TDR250(2YK)レストア
TDR250購入の経緯

TDR250(2YK)は、1988年にヤマハ発動機㈱から発売されたバイクである。エ
ンジンはヤマハを代表するレーサーレプリカ、TZR250(1KT)にも搭載されていた
水冷2サイクル2気筒249ccのエンジンを搭載していた。
車輌のカテゴリーは、当時、『デュアル・パーパス』と言われるカテゴリーに属してい
た。デュアル・パーパースとは、簡単に言えば、オンでもオフでも楽しめるバイクを
指し、今風に言えば、モタードと言ったところであろうか・・・
しかし、本格的なオフ走行ともなれば、同社から発売されているDT200と比べると、
エンジンの出力があり、車重もあるため、本格的なオフロード走行はDT200の方に
分があると思う。かと言って、オンロード走行では、TZR250と比べると、足廻りや重
心も高いので、運動性能ではTZR250に分があるようにも思える・・・しかし、両者の
中間、つまり、1台で、オンロード走行もオフロード走行も、ある程度楽しめたらいいよ。
と、言うユーザーには面白いバイクである。
今回は、今となっては貴重な2サイクルエンジンを搭載し、かつ国内自主規制いっぱい
の45PSを叩きだすTDR250のレストアに挑むことにした。

【参考資料】
YAMAHA TDR250
水冷2サイクル2気筒249cc 45PS/9500rpm 3.6Kg-m/8500rpm 134Kg 6速リターン 


【距離は17304Km】

【登録に必要な書類はOK】

編集後記

【こちらは3NR】

※ この記事を掲載してまもなく、TDR250(2YK)を売却することとなった。理由は、輸出仕様と国内仕様の違いはあれど、TDR250を2台も所持すること
   に対して、家族の猛反対を受けたのダ・・・私は、このバイクが好きである。当初は部品取り用にストックしておくはずであったが、落札したコイツ(TDR
   250)を見ていると、もう一度、元気な姿で走らせてあげたいと思い、コツコツ手を入れていった。直していくにつれて、愛着も湧いてきた。本来ならずっ
   と所有しておきたかったと言う気持ちが本音である・・・まもなく、私の手を離れるであろうこのTDR250(2YK)には、大切に乗って頂けるオーナー様に
   巡り会えることを切に願わずにはいられない。私の手で公道を走らせてあげることは出来なかったが、またどこかで元気に街中を走り続けてほしいと
   願っている・・・

【後輪のスポークにもサビ】

【前輪のスポークにサビ】

【ここにも補修跡がある】

【カウルを止めるボルト1本欠品】

【張替えたシート】

【写真では判り辛いが中のサビは少なくなっている】

【作業前のタンクはサビが多い】

【汎用品の新品に交換】

【経年劣化したエアクリ】

【キャブ調整中】

【車輌取り付け完了】

【分解清掃作業が終わったキャブ】

【広く見えるが案外手が入らない】

【キャブの分解清掃作業も写真に撮っておけば良かった( ´ ω ` )】

【外装を外すと案外スリムな車体なのね・・(笑)】

残された課題
その他
タンク内サビ取り
エアークリーナ交換

【落札したTDR250(2YK)】

【私が所有するTDR250(3NR)】

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